令和6年3月定例会 予算審議 討論

*牧みゆき

ただいま上程中の諸議案のうち、議案104号令和6年度西宮市一般会計予算に、無所属、牧みゆきは、賛成の立場から予防接種事業と地球温暖化対策、ゼロカーボンシティ推進事業について意見をいたします。

初めに、予防接種事業についてです。
3月6日の質疑で、ワクチン接種の定期接種移行に当たり、今後、より分かりやすい接種のメリット、デメリットの提示や広報の必要性、フォロー体制の拡充、3年間の接種データを基にした調査分析、また、それを県や国へ要望することが必要ではないかということについて、当局のお考えを伺いました。
御答弁の中で、適切な情報提示については必要性を感じ、引き続き御尽力いただけるとのお言葉を頂き、ありがとうございます。私からも提案をさせていただきたいと思います。また、フォロー体制の拡充についても必要性に応じ、引き続き提案をさせていただきたいと思います。
最後の接種に関してのこれまでの調査分析、検証については、国が行うかどうかを判断するものと考えているというお答えでした。今回の新型コロナワクチンのような臨時接種に際しては、国から指示がなされており、市の一存で接種事業を中止したりできないと理解しております。
また、さきの地方自治法の改正により、次のパンデミック時にはさらにその指示の範囲や効力が強まりかねないことも理解しております。だからこそ、この今の状況を前に、次のパンデミック時に備えるなら、まず早急に検証を行い、正しい判断がなされるよう備えなければならないのに、なぜそれがなされないのか、それを要望することもできないのか、非常に疑問に思うのは私だけではないと思います。接種事業の実態が検証されていなければ、次に起こったとき、勧奨するほうも、接種するほうも、皆不安を抱えたまま、市民にまた公的関与を求めた勧奨を行っていくことになります。本当にそれでいいのでしょうか。
また、今回の地方自治法改正の閣議決定を受け、全国知事会会長からメッセージが発せられ、そこには「憲法で保障された地方自治の本旨や地方分権改革により実現した国と地方の対等な関係が損なわれるおそれもある」とあります。そして、多くの地方議員から、今、自治体に対しこの質問がなされています。
5月の締結を目指す、通称パンデミック条約、IHR改正、そして、この地方自治法改正が決まった後に、緊急時に際し、自治体、そして市民に人道的な拒否権、選択の自由は残されていて、人権の保障はなされていると明言ができるでしょうか。そして、そこに対し今、地方自治体にできることはなく、また、それを見いだす努力の必要性はないのでしょうか。
このような状況を踏まえながら、本市の予防接種及び感染症対策や非常時の対策が、市民の安全に対する責任が果たされるものとなるため御尽力いただけますよう強く要望いたします。

次に、ゼロカーボンシティ事業について。
先日、民生の予算分科会におきまして、地域脱炭素移行・再エネ推進交付金を利用する、このゼロカーボンシティ事業について質問させていただきました。御答弁では、この事業は、オフサイトPPAによる約1万平方メートルのメガソーラーの建設と運用、個人宅への太陽光発電導入の補助、公共施設へのLED、太陽光発電、蓄電池の導入、施設の空調設備新調による省エネ、エネファーム導入補助事業などを行うという内容で、国に交付金申請をされるとのことでした。質疑の際、若干不明瞭な部分も残された形となったこともあって、それは後ほど御説明いただけるということでしたので、分科会の採決時には事業内容の再検討を要望し、賛成をいたしました。
分科会が終了し、同日その説明を受けた際には、当日既に交付金の申請がなされたとの御報告でした。申請の審査に時間がかかることから、事業を進めるに当たり、できるだけ早めに申請する必要があるということは分かりますが、この事業は交付金でされる事業とはいえ、来年度額だけで約5億3,000万円がかかり、申請する5年間の事業全体に係る総額は、さらに大きくなる事業と聞いています。また、事業内容に含まれるメガソーラーの建設は、市が保有する未利用地を利用するとのことですが、市の土地、1万平方メートルに多額の予算を使い、施設を建設する事業であることを考えたときに、事業の内容とその決定のプロセスの開示が不足していたように感じます。
私は、昨年来から、委員会内で野外設置ソーラーの導入については質問や意見をし、12月の市の環境基本計画、地球温暖化対策実行計画の中間改定(素案)の報告の際にも、市の目標として掲げられた2028年度の二酸化炭素排出量を2013年度比46%削減、これをどのような手段で達成していこうと考えておられるのか、野外設置ソーラーによる太陽光発電の計画の有無、そして動向も質問いたしました。その際には、公共施設や個人宅への野外パネル設置を主に考えており、野外ソーラーに関しては、現段階の計画はないとお答えされたと記憶しております。しかし、同月には、この事業の計画に沿って動き出されていたとのことでした。
まず申請をしてみなければ交付金はもらえないし、交付金の審査から漏れれば行えない事業で、不確定な状況のまま公表することが難しいという事情があったとしても、認められれば行う前提での計画です。国のお金で行う事業とはいえ、メガソーラーは20年間の契約を見込んだものとのことですし、その費用対効果、環境、住民への影響など、本当に様々重要な検討事項があります。
周辺住民への説明会は約500戸へ案内し、8戸の方の参加があったということでしたが、それで周辺住民の方の意見や反応が伺えたとしてよいのだろうかというのも疑問です。
広範囲の野外ソーラーパネルの設置、いわゆるメガソーラーは景観のこと、反射光や運転音だけでなく、長期的土壌汚染、周辺の自然環境や生体への影響、地震や台風などで起こる2次被害など、これまであると分かって問題となっていることがあるからこそ、設置に対する反対意見や、今月同じ関西圏であったような長時間の議論がなされるわけです。ですから、メリットの面だけでなく、デメリットの部分も包み隠さずお話しし、事前に知っておいてもらっていることは必須の条件となります。
交付金が決定した後には、再び住民説明に行かれるとのことでしたので、その際には、具体的に資料も提示しながら、丁寧にメリット、デメリットの両方の説明をした上で、改めて住民の方の意向を聞いていただくよう、必ずお願いいたします。
また、事業者契約などの前には、所管事務報告を行うとのことでしたので、その際には、先ほど申し上げましたように、この事業の総額を含め、CO2削減量、環境への影響、電気代など、総合的かつ長期的に見た費用対効果などもお示しいただきながら、議員を含め、たくさんの目で事業内容の確認、再検討がなされるようお願いいたします。本市の環境基本計画、温暖化計画にある目標は、そもそも地球環境を守ると同時に、西宮の環境と市民の暮らしを守るためのものであるはずです。その目的と手段が入れ替わることのないようお願いしたいということをお伝えしまして、本件に関する意見といたします。

令和6年3月26日

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